観たい映画がけっこう溜まってきたので、意を決して観に行きました。
今日は 『曲がれ!スプーン』 を。
サマータイムマシンブルースの本広監督とヨーロッパ企画さん(の、主宰の上田さん脚本)の組み合わせだから絶対面白いだろうと。
まあ・・・結論から言うと、少ーし期待外れ。
その辺の理由はまたのちほど。
まず良かったところから。
本広作品のセルフオマージュ(?でいいのかな)がちょこちょこ出てきて、楽しかったです。
ロケ地だけでなく、舞台が「サマータイム~」の共通世界だったり。
あと、主人公の長澤まさみが作ってる超常現象バラエティ番組の司会が、『UDON』の主人公コースケ・マツイ(ユースケ・サンタマリア)でした。
芸人として売れなくて実家のうどん屋を手伝ってたはずなのに、ビッグになりましたね。
しかし同じ番組に出てる超常現象否定派の教授が、コースケの父親役だった木場勝巳だったのは微妙でした。
『UDON』ではお亡くなりになったはずでは…?
まあ別人の役だし演技力は文句なしだけれども、同一世界ならもうちょい徹底してくれても。
ホントの脇の方に行けば無駄に豪華なキャスティングだけど、メインどころは志賀廣太郎と三宅弘城ぐらいで、あとはあんまりお見かけしない方々でした。
が、逆に先入観やら偏見なく見れてよいです。
「役者の誰々」ではなく、「念力の人」とか「透視の人」って覚え方になるから、自ずと役と能力が印象付くしね。
で。
不満というか、残念だったところを言うと。
ストーリー的には 『サマータイム~』 のような、緻密に伏線を散りばめておいて、最後の最後に全部のピースがぴったり枠に収まるような奇想天外な展開を期待したんだが・・・。
意外に普通だったような気がします。
使える要素はいっぱいあったはずなのに。
個々の能力を1つずつ使って、超常現象に対して懐疑心を抱きつつあった長澤まさみ(役名:桜井米さん)にビッグなサプライズをプレゼントしてあげることがこの映画の最終目的だったと思うんですよ。
ここまでのお膳立てはいいんだけどなぁ。
手段が単純で直球で小技主体なんだもん。
四球、バント、バント、スクイズでもぎとった1点を守りきって逃げ切り、みたいな。
つーか、要するに
透視の人とテレキネシス(ピコーン)の人と時間を止める人があまり役立ってねぇ!
結果的に一番凄かったのはUFO男の三代目魚武濱田成夫さんだと思います。
演劇用語で言うところの所謂 「デウス・エクスマキナ」 ですよね。
別に他の人何もすることなかったんじゃ・・・。 (身もフタもないけど)
まあ、期待がでかすぎただけで普通には面白かったです。
特に矢野顕子の 「ひとつだけ」 が流れ始めるところの演出が何気に泣けたりする。
んー、81点。
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